USBファイバースコープが配管内を通れるようにボールを装着(USB内視鏡)

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USB接続のファイバースコープで洗面所下の排水管をチェックしようとしたところ、小さな段差や曲がりがあるだけで簡単に引っかかってしまい、50cmも進まない状態でした。

また配管内に付着した汚れや堆積物があっという間にレンズを覆ってしまうのですぐ見えなくなります。

下の棒状部分がカメラで、中間にあるのがLEDの調整部分です。

最近だとWiFi接続のカメラも多いのですが、あれだとしばらく使わないうちに過放電でバッテリーが駄目になるというか、継続的にメンテナンスが必要なのでUSB接続タイプにしました。

スマホやタブレットに接続して使いますが、専用アプリが必要ないタイプなので、録画するアプリは好きなものが使えます。

カメラ部分の直径は8.0mm

ケーブルはハードタイプ(伸ばすとピンと張る|曲げると曲がったまま)で、ケーブルの外径は3.6mmです。

下でも記載しますが、排水管で2~3m以上通したい場合は外径3.6mmでは頼りなさすぎました。

ちゃんとした管内用のカメラだと、ケーブルが外径6.5~7mm以上はあるので段違いです(お値段も段違い)

今回は直径30mmPOMボールを使ってみます。

POMポリアセタールまたはポリオキシメチレンという材質で、扇風機とか分解すると首振りのところに白いギアが使われていますが、あれとかがPOMです。

とても硬くて頑丈で、ボール同士をカチカチと当てると、プラスチックというより石同士が当たったような音がし、重量もあります。

ステンレスのSUS304がHRC25~35とあり、これがHRC35と表記されてるので相当な硬さで、「ポム」っていうソフトな音の名前ですがカッチカチです。

カメラの直径と同じ8mmのドリルで穴あけをするのですが、30mmのボールなのでドリルが安定せず難しいです。

今回はPOMボールをゴムで包み、万力で固定しました。

本来固定する方は面が平らでボールを挟むのが難しいため、作業台に固定する側に挟みました。

ちょうど凹みに入ってうまく固定されたので安定して作業できました。

一応、ゴムがしっかり滑り止めをしてくれるのでウォーターポンププライヤーでも作業はできますが、8mmの穴だと結構力を入れて保持しないといけないので大変です。

木の板があれば、2枚に8mmの穴をあけ、穴の部分でPOMボールを挟み、板同士をタッピングネジなどで固定すると、板に挟まれたPOMボールは動かず、安定して作業できるので、作業に使える木の板があればベストかもしれません。

穴あけできたのでバリを取りカメラをボールに入れてみます。

配管へ入れるときは良いものの、内視鏡カメラを引き抜くときに、POMボールが配管内にポロリンコと落ちて残ってしまい、後で大変なことになるので、なんとか固定します。

最初は下のようにインシュロックタイで固定してみましたが、固定するためにはカメラを少し前に出さなくてはならず、そうなると曲がり部分でカメラに汚れが付着しやすくなるため駄目でした。

ボールギリギリにカメラのレンズが位置すれば、まず汚れないと思うので何とか固定したい。

下のようなきれいな状態で固定できれば見た目も良いので、当初は接着しようかと思いましたが、配管内に入れるときも、引き出すときも、引っ掛かりでかなり負担がかかるので接着剤だと取れる可能性がありやめました。

3個所に下穴をあけます

ケーブルを引っ張ってカメラを回収するときに、POMボールからカメラが抜けないよう、下のようにネジの頭でカメラの後部をブロックするような感じにしました。

これならケーブルを引っ張ってもPOMボールはネジの頭で保持され落ちません。

こんな感じです。

徐々に見た目が悪くなってきましたが。

これをインシュロックタイで固定しました。

見た目がアレですし、出し入れすると汚物がネジ周りに付着して掃除が大変そうです。

汚れ防止と見た目をごまかすために熱収縮チューブを使います。

下のは「3:1」高収縮タイプで、内側に粘着剤があるため、熱すると縮みつつ、粘着剤が隙間を埋めて防水仕様になります。
屋外の配線とか水に濡れちゃ駄目な部分では非常に頼もしいです。

被覆も「2:1」タイプと比べて分厚く頑丈なので補強にも使えます。

粘着剤は不明ですが、ベトベトしないし、冷えるとすぐ固まるのでグルーガン(ホットメルト)みたいな素材でしょうか?

こんな感じに挿入し、

ヒートガン(ホットエアガン)や、少し火が大きめのターボライターとかで炙るとどんどん縮んでいきます。

少しはみ出てる透明なのが粘着剤です。

飛び出てるとカメラを戻すときに配管の継ぎ目などで引っかかるのでハサミで少し切っておわりです。

見た目はアレですが、さっきよりは引っ掛かりにくく、汚れがついても落としやすくなったのでOKとしておきます。

完成?

早速この洗面台の下の排水管に入れてみます。

洗面台と、下水へつながる排水パイプをつなぐ中間パイプを外すので作業中に洗面台の水道を使うと洗面所が水浸しになるので「使用禁止」とか目立つように張り紙をしておいたほうがいいです。

洗面台から下にパイプが伸びていますが、下の丸い平たいカバーを上にずらすと、すぐ下に排水管との接続部があります。

POMボールが直径30mmあるので、下のグルグルした配管は通りませんでした。

下の奥にある黒いゴムが排水管との接続部です。

下水や排水管の匂い、湿気の遮断、ネズミやゴキブリなどが上がってこないようにするもので、家のはゴムの蓋というかカバーでしたが、ちょっと良いやつだとねじ込んで固定できるタイプもあります。

抜くと下のように排水管があるので、ここにファイバースコープを通します。

ちなみに作業中に少しやらかしたので床が湿ってますね・・・

通してみると下のような感じです。

パイプの接続部や曲がりで引っかかるので、前後にカシャカシャ動かしたり、ケーブルを左右に捻ってみたりするとスコッと通ります。

もう少し光量上げれば良かったですね。

POMボールをつける前は、まず50cmも進まず、最初の突起で引っかかって終わりでしたので、上からスマホで撮影した方がマシな状態でしたが、POMボールのおかげでかなり進歩しました。

一応、1.7mくらい入ったのである程度は撮影できましたが、いくつか問題があり、ハードタイプのケーブルなものの、基本的に「ケーブルが細くて頼りない」のは排水管のチェックには細くて弱すぎました。

  • ケーブルが細いので左右にひねってもカメラの向きが変わらない(特にある程度進んでから)
  • ケーブルが細いので1.5mあたりからほとんど押し込めなくなる
  • ケーブルが細いのである程度進んだところに段差があると押しても捻っても乗り越えられなくなる
  • POMボールやネジの重量が加わったので余計に細いケーブルの欠点が出る状態に

という感じです。

上の写真を見てもらうと分かるとおり、パイプの継ぎ目は数mmですが段差があるので、1m以内だと余裕で入るのでPOMすごー!ってテンション上がりましたが、1.5mほど進むとかなり厳しくなりました。

最後に動画も載せておきます。

段差超えたりで画面揺れがすごく、とてもお見苦しい映像なので、カメラ挿入時と戻すときの一部のみのカットです。

※汚いので気をつけてください(すぐ終わります)

排水管はちょっと微妙な点もありましたが、雨樋(あまどい)の縦の部分のパイプの縦樋(たてどい)の内部の点検はわりと楽にできたので、良い部分もありますね。
あちらはPOMボールとかビスの重量のおかげで、楽に下方向に落ちていくので逆にスムーズでした。

 

おしまいです。

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