プラスチックが折れてしまった場合、力が加わるような箇所だと接着剤だけでは再び折れてしまうので、ホチキスやタッカーの芯をハンダごてなどで加熱しながら埋め込んで補強したりしますが、それが簡単にできるツールです。
専用の針を本体に差し込み、ボタンを押すと針が加熱され、プラスチックが溶けてめり込んでいきます。
ハンダごてと違い、本体が熱くならないので、手でステープルをセットして溶接、また次のをセットして…と続けて作業しても大丈夫です(ステープルの熱が伝わって先端あたりは多少熱を持ちます)
最初の頃は筒が加熱されると思ってビビリながら作業してました。
ステープルが電熱器のニクロム線のように加熱されるのかな?と思いますがよくわかりません。
何種類かあるのは、凹凸だったり、素材のサイズに対応するためです。
下のが平面用です。
一番よく使うので予備をかなり買いました。
下も平面用ですがウネウネの幅が狭いタイプで、上の平面用だとはみ出ちゃうような細い場所、薄い場所、狭い場所などで使います。
これはあまり出番が無い感じ。
下は凹面用というか、内角用です。
「谷折り」の面に使うみたいな感じですね。
下は逆に凸面用です。
出っ張っている角などに使います。
0.8mmと0.6mmがありますが、太い方が頑丈なので普段は0.8mmを使い、小さな部品にだけ0.6mmを使うので、主力は0.8mmです。
ちょっと汚い画像で申し訳ないですが、下みたいな負荷のかかる「ハンドル部分の折れ」でも、これで補修すると元の状態よりも強度が出るくらいガッチガチに補修できます。
しっかり補強できた箇所は次回以降は折れず、その「手前」や「先」が折れたりしますし、「たわみ」が明らかに小さくなります。
折れそうかな?という場所は、折れる前に補強するのも良いです。
すぐ冷えて固まるので、飛び出てる針金をニッパーで切断し、ルーター(グラインダー)などで整えます。
ある程度の整形は「ハンダごて」で出来ます。
エンドニッパー(喰切ニッパー)があるとギリギリで針金が切断できるので少し楽ですね。
下のは直れば良いやと適当に処理したので汚いですが、上手くやればキレイに仕上がります。
下のように「コーススレッド」や「タッピングねじ」などが満載の重いケースですが、補修前よりも強度が出ました。
さらに強度が必要な場合は「プラリペア」と「ガラス繊維のシート」も併用すると、めちゃくちゃ頑丈になります。
ここには書いてないですが「金属の網」と「プラスチックの棒」がセットになった製品もあり、そちらもプラリペアとガラス繊維のシートと同じような感じの補強ができます。
本体は2500円~4000円くらいで売っており、下のは三角のこて先が付属したタイプです。
ハンダごてみたいに熱せられる先端が付属するので、埋め込んだピンの後始末というか、プラスチックの面直しとかが出来ます。
下にも書いていますが、この本体は50Wしかないので「こて先」でプラスチックを溶かすのは力不足です。
何とか溶けて整形できますが、溶けるのが遅いのでストレスたまります。
既に分解したあとの画像ですが、下のように差し込んで使います。
同様にステープル(ピン)もここに差し込みますが、何故かピンの幅の方が広く、差し込むにはピンを内側に曲げながら入れないといけません。
まっすぐ入れようとすると、下のようにステープルの幅の方が広いので、はみ出ちゃいます。
本体の「筒の穴の幅」は12mmくらい
「ステープルの足の幅」は15mmくらいあるので+3mmくらいステープルの方が幅があるので、それだけ曲げながらでないと入りません。
分解してみたところ、「銅の筒」をセットする箇所が3箇所あり、購入時の状態だと「筒の穴の幅」が「12mm」くらいになりますが、
端の筒を外し、反対側に移動すると「15mm」の幅になり、ステープルの足の幅と一致するので、真っ直ぐ入るようになります。
下のようなステープルがAmazonなどで別売品としても売られており、2022/07現在は「足の幅が15mm」の製品が標準的ですが、一応確認した方が良いです。
確認して幅が書いてなかったら15mmみたいな感じですね。
太さは0.6mmと0.8mmとあり、本体が対応していればどちらも使えます。
位置の変更後は下のようにステープルの幅と同じになるので、楽に挿入できるようになります。
幅が変わると、付属品の三角のあいつは駄目なんじゃ?と思いましたが、三角のアレはネジで筒が固定されているので、多少左右に(ハの字に)広げる事ができるので、ちょっとだけ広げてやると15mm幅に修正した状態でもセットできました。
こっちの方が正しい位置のような気がしますね。
移動すると、元あった箇所は、前から見ると空洞になるのですが、「最初から反対側は空洞」でしたし、ネジ穴も「ネジが止まってない」ので、ネジを止め忘れたみたいになってます。
この何も無い箇所にも銅の筒をセットしてくれれば、12mmと15mmに対応できる万能選手になれるのに、と思います。
空洞になった箇所は気になるので、転がってたLEDを黒く塗って適当にはめておきました。
元々、バリは凄いし、合わせ目がズレたり隙間が空いてたりするし、何故か新品なのにスリ傷だらけだし、色々アレな出来の製品なので、穴の1つ2つくらい気にするなという豪快な製品なんでしょう。
少し直すと正常になるので、楽しむ余地が残されてるとも言えます。
見た目だけは結構いい感じの製品が多いですし。
色々とアレですが、機能は問題なく、ステープルの埋め込みも、三角のコテも良い感じに使えます。
ただ、この製品は50Wと控えめなので、コテを本格的に使いたいなら、もっと出力の高いものか、こて先が大きく容量のあるタイプでないとストレスが溜まります。
ステープルの埋め込みに関しては、工具箱に使われてるような柔らかいプラスチック(粘りがある)だと、この50Wでも問題なく入りますが、もう1つ持ってる70Wタイプの方が、より硬いプラスチックでもヌルヌル入りますので、買う場合は出力も考慮した方が良さそうです。
後日、やっぱりダミーのLEDじゃなく、スイッチONで手元を照らすLEDが点灯するようにしました。
LEDの位置も変更し、コンセントに挿すと下部の「赤LED」が点灯し、
スイッチON(加熱)すると「白LED」が照明用に点灯します。
スイッチON時に100Vが来るのは、下の画像だと「スイッチの左側端子」と「右に見えるブルーの線」です。
交流100Vを一方通行にするために、LED手前にダイオードの「1N4007」を入れ、電流値を調整するためにLEDの反対側に抵抗「100kΩ」を入れました。
持っていたLEDが何mAまでOKなのか不明だったので、控えめに「1mA」を流す事にして抵抗「100kΩ」にしましたが、「2mA」流せるLEDなら「50kΩ」にします。
「オームの法則」の計算が出来るサイトやアプリで「抵抗」を求めるモードにし、「100V」で「1mA」などと入力すると「100kΩ」みたいに抵抗値が出てきます。
コンセント差し込みで赤LED点灯
スイッチONで赤LEDが消え、白LEDが点灯
LEDが少し暗いので、抵抗をもう少し小さなものに変更し、電流を上げた方が良かったかもしれません。
配線ごちゃごちゃです。
危険物みたいな見た目ですし、ほとんどの箇所に100V流れてますし、これを握りしめて作業するのはちょっと怖いですね(笑)
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