AmazonでPUFIERというメーカーのバッテリータイプの高圧洗浄機を購入したのですが、「高圧洗浄 マキタ 18V 互換」というキーワードで検索して出てきたので、よく確認せず注文してしまいましたが、マキタのバッテリーが使えない事が判明しましたので何とかしようと思います。
今回は「PUFIER」というメーカーのものですが、他の機種でも「18V」と表記してある機種も「20V」も「21V」も、実際には同じ電圧(満充電表記か定格かの違い)で、満充電すると21V近くになりマキタの18Vが普通に使えますので、同じ用に改造すればマキタの18V仕様に出来ます。
さて、本当にできるかな?・・・・
左が高圧洗浄付属バッテリー、右がマキタの18Vです。
左端にあるのが充電器ですが、スマホとかモバイルバッテリーを充電する5Vの充電器と同じくらい小さいです。
付属バッテリーは端子が5ピンだったり形状などがケルヒャーに近いような気がしますね。
結果、マキタの18Vバッテリーとは互換性がない独自仕様のバッテリーで、バッテリーが2つ付属すると思ったら1個だけ、バッテリーは1個で20分くらい使えますが、充電器が出力「22V-500mA」という電流値が小さいので満充電まで4時間くらいかかるので困りました。
0.5Aですからね・・・
ちなみに、マキタ18V純正充電器の「DC18RF」だと急速充電なので出力が12Aもありますが、バッテリーの通風孔に空気を送りつつ充電なので、互換バッテリーで使うと加熱して危ないです。
なので互換バッテリーでは、互換充電器を使うのが良いのですが、そちらは出力が3Aくらいの製品が多いです。
マキタ純正に対して1/24の速度、互換充電器に対しても1/6の速度と、めちゃくちゃ遅いです。
充電器がすごいコンパクトという点は良いかもしれませんね。
困った点もありますが、この高圧洗浄機やバッテリー、付属品などの質感は非常に良く、開封したときは、「あー!良いじゃないの!」って思いました。
よくある安い互換品と違って結構クオリティが高い。ような気がするんですよ!
バリが無い、プラスチック表面にムラがなくきれい、誤操作防止のためのレバーのロックとか、水道に直接接続してもダダ漏れにならないとか、品質自体はかなり良い方だと思います。
散水グッズなどが豊富な国産のタカギなどのワンタッチジョイント?も使えますし、水道に直接接続しても弁がついてるので勝手に水が出てくる事はないのは良いですね(ポータブル高圧洗浄機は弁が無いものも多く水道に接続すると水が垂れ流しのものが多いです)
実際に使ってみた感じはストレートノズルだと頑固な苔や汚れも1m以上離れても除去できて結構パワフルですが、水道の0.5Mpa前後でも絞ればわりと苔が落ちるのと、ストレートだと5mmとか狭い範囲なので広範囲を洗浄するのは無理なので、ストレートは比較する意味ないかも。
20°の扇形のノズルだと10~15cmくらいの至近距離でないと苔落としは無理で、30cmも離すとほとんど落ちません。
Boschの12Mpaだと扇の拡散ノズルでも40cmくらいまである程度苔落としできるのでやっぱり100V機と比べるとパワー差が結構出ますね。
ただ、ポリタンクやバケツに水を入れて持ち運べ、100Vが無くてもどこでも使えるというか、水を入れたポリタンクと本体があれば、移動しようがどこでも洗浄できるのはホント便利ですし、墓石の苔落としなんかにはベストかなと思いました。
そこで、安い互換バッテリーが多く入手可能なマキタの18Vバッテリーが使えるように改造するのと、付属ノズルはやっぱりパワー不足なので、ロータリージェットノズル(サイクロンジェットノズルとかターボノズルとか呼ばれる先端が回転するノズルです)が使えるようにもしたいと思います。
とりあえず分解していきます。
ネジはトルクスの10でした。
レバー部に誤操作しないようロックがついており、スライドするとレバーが引けなくなります。
下部はこんな感じで、赤と黒のケーブルがつながっている白っぽい2本ピンが出てるのが本来のコネクタ部で、逆流防止のダイオード?もついてますね。
今回使うのは以下のパーツで、「マキタ 18V DIY」などのキーワードで検索すると色々出てきます。
まだ切断前ですが、こんな感じに固定しようかなと思います。
本体底部の固定ネジ2個所(画像左下と右中央のネジ穴)あたりまで切断すると元の形状と同じようにスマートになりそうですが、剛性が落ちそうなので残す方向で進めようと思います。
ロータリーツールのノコギリ刃でざっくり切断し、
薄刃ニッパーやヤスリ、ペンサンダー(棒やすりとかでも全然OK)とかで形を整えます。
いきなりニッパーで切断し始めると変な方向に割れる事があるのでロータリーツールでまず切断してるのと、薄刃じゃないニッパーも割れる事があるので薄刃ニッパーを使ってます。
タッピングねじで固定しようと思うので、底部に塩ビ板を何枚も切断して接着して埋めました。
ネジが打てるエポキシパテなどもありますが、以前試してみたところ以下のように塩ビ板を何枚も接着して隙間を埋めた方が、タッピングねじの効きが断然強いのでこうしてます。
3mmのドリルで下穴をあけ、4mmx20mmのタッピングねじで固定しました。
4mmのタッピングねじはかなり太めですが、6.0Ahや9.0Ahのバッテリーは相当な重量があるので強度重視で太いネジにしときました。
結構雑になってきたのでネジの頭が被ったり色々アレですが頑丈なので良しとしておきます。
見えなくなりますし。
DIYキットのネジを外した裏面ですが、水を扱うので隙間をバスコークで埋めておきました。
これも見えなくなるので埋まってれば良しみたいな適当な感じです(写真では埋まっていませんがネジ穴以外の穴も後で埋めました)
バスコークは固まるまでかなり時間かかるので、ロータリージェットノズル(サイクロンジェットノズルとかターボノズルとか呼ばれる先端が回転するノズル)を装着できるようにします。
下が純正ノズルで、ストレート(0°)、20°、斜め20°、40°、フォーム(泡用)、シャワーの6つの切り替えが可能ですが、苔落としとか頑固な汚れ落としだと0°か20°を至近距離で当てるのでないと落ちないので、ハイパワーで広範囲に苔落としができるようにしたいという感じです。
水道の無い場所の何かを洗うみたいな用途には良さそうです。
形状を色々見たところ、この高圧洗浄機のノズルはケルヒャーに一番近かったので、ケルヒャー用の社外ロータリージェットノズルを購入し加工します。
下の写真で左がPUFIER付属、右がケルヒャー互換です。
耳の幅が「左のPUFIER付属が26.4mm」、「右のケルヒャー互換が30mm」で、それ以外は完全に一致してるように見えますが、ケルヒャー互換は耳が角ばってるのに対し、PUFIER付属は角が落としてあったり少し斜めにカットされてたりと微妙な違いもあるので、近い形状になるように削っていきます。
あと、PUFIER付属は耳の幅が左右非対称で、片方が幅13.5mm、反対側が10.7mmですが、先端パーツのフォームノズル取り付け部が固定のため、取り付けると必ずフォーム取付穴が下に来るよう考慮されてるみたいですね。
ケルヒャー互換ノズルを加工する場合は小さい10.7mmに合わせて両方とも削ってしまえばOKです。
下がケルヒャー互換で、こちらは左右対象で幅17.0mmでした。
形状も角張った感じなので、このあたりもPUFIER付属に近い形状に削ります。
加工前の2つを比べてみます。
左がPUFIER付属、右がケルヒャー互換です。
下がケルヒャー用のサイクロンジェットノズルを加工したものです。
まだ荒削りした状態なので、このあとに角を落としたり凹凸をサンドペーパーなどで削って滑らかにする必要があります。
おおまかに薄刃ニッパーで切断し、厚みの違いなどはヤスリで削って調整します。
耳の幅も少し広いので切断しました。
薄刃ニッパーのほかに、ロータリーツール(ドレメル4000とか)や、ペンサンダーなどがあると効率よく作業できます。
切ったり削ったりしながら、装着できるか試し、また削ったりしての繰り返しですが、無理に入れようとすると相手側も角で削れたり欠けたりする恐れがあるので、そーっと試したほうが良いです。
私は多少強引に入れようとしたところ、噛み込んでしまって外れなくなって焦りましたので。
本体はバラしてるので、本体のノズル装着部と同じの延長部分に試しに装着してみたところバッチリでした。
押し込んで回転させるとロックされますが、バネの力で押し付けられて固定されるので、耳は多少小さめ(削りすぎくらい)でもちゃんと装着できます。
あまりピッタリだったり、表面の凹凸や角やバリが残ってると、着脱時に本体側を痛めて(削れて)しますので、少し小さめにし、サンドペーパーなどで耳の表面をツルツルにしておくと脱着も楽で傷も付きづらいので良いと思います。
本体の配線とマキタ18VバッテリーのDIYキットを接続します。
ケーブルを少し長めに剥いて、逆流防止のダイオードに巻きつけるようにしてからハンダ付けすると作業しやすく頑丈になりました。
使った熱収縮チューブは5mmの3:1のもの(一般的なのは2:1)ですが、3:1や4:1の高い収縮率のタイプは内部に接着剤が入っており、収縮させると溶け出してケーブルと収縮チューブの間を埋めて防水できるのと、厚みや接着剤のおかげで非常にガッチリ頑丈なのでハンダ付け箇所の保護にはとても良いです。
DIYキットのはんだ付け箇所とネジは接触しないのを確認しましたが、結構近いのでカプトンテープで絶縁しておきます。
ネジの上に貼ってある黄色い透明なテープがカプトンテープです。
あとは配線をそっと押し込んで、DIYキットの底を戻してネジ止めしたら完成です。
完成しました!
独自バッテリーだった高圧洗浄機の底はこんな感じでマキタ18Vバッテリー仕様になりました。
バッテリーを装着したところです。
2段になってる感じが不格好で少し気になりますが、本体底部の固定ネジ部2個所を残す形状にしたおかげで剛性はあるので良しですかね。
試運転動画です(音が出ます)
ケルヒャー互換の社外サイクロンジェットノズルの装着も問題無しでした。
マキタ純正バッテリーは残量が微妙だったので互換バッテリーを装着。
実際に洗浄してみたところ、めちゃんこ良いです!
ストレートの高圧水がグルグル回転しながら吹き出すので、非常に強い圧力で広範囲を洗浄できます。
普段の本格的な洗浄はBOSCH(ボッシュ)の100Vタイプの「UA125」で行っており、あちらは12Mpaあるのでパワーは段違いですが、同じロータリージェットノズルで比べると弱めだけど結構頑固な汚れも落ちるので予想以上に気に入ってます。
また、バッテリー式なので、ポリタンクやバケツを持ちながらどこにでも移動しながら洗浄できるのは本当に便利で、これまで有線の100Vタイプしか使ってなかった私としては、準備も移動も色々楽すぎてテンション上がりました!
最後に庭のコンクリートの汚れを落としてる動画を乗せておきます(音が出ます)
とりあえず画質が荒いですが軽めの洗浄時の動画です(720p|30fps|3.4MBくらい)
下のはスマホで撮影したままの動画で1080pの60fpsですが、サイズが大きめなので再生まで結構待つかもしれませんが、汚れ落としがもう少し結構鮮明に見えると思います(1080p|60fps|48MBくらい)
最後に、
この本体やバッテリーは「20V」と表記があり、マキタは「18V」、あと「21V」という表記のバッテリーがありますが、全部同じ電圧のバッテリーです。
21Vと書いてあるのは満充電の電圧で記載されたもので1セルあたり4.2Vなので、「4.2V x 5セル = 21V」
18Vと書いてあるのは定格電圧で記載されたもので1セル3.6Vなので「3.6V x 5セル = 18V」
20Vと表記してあるこの機種はバッテリーの中身を確認してないので不明ですが、満充電で20.8Vほどだったので同じリチウムイオンの5セルで同じものだと思います(充電器によって止める電圧が微妙に違うので誤差程度の違いはあります)
主流は下の18650というタイプで、太さ18mm、長さ65mmのリチウムイオン電池で、18Vの3Ahなら、これが5本、6Ahだと並列で10本入ってます。
ちなみに電動工具などのバッテリーは基盤に保護回路があるのでリチウムイオン電池側には保護回路が無いタイプが使われますが、フラッシュライト(懐中電灯)などには安全性を考慮して保護回路ありを使用するのが一般的です(保護回路ありだと長さが68mmくらいと少し長いのが特徴です)
どのバッテリーも満充電してテスターで計測すると21Vくらいになるので、今回20Vと書いてある高圧洗浄機のバッテリーをマキタの18Vに変更しましたが、電圧は全く変わってないのでパワーも全く同じでした。
ということで、これでおしまいです!
お疲れ様でした!
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